不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

089 「白い彼岸花」

 毎年季節になると田んぼのあぜ道や川の土手に彼岸花を見ることができるのですが、時々その中に白い彼岸花を見かけることがあります。その儚げなたたずまいに魅せられて庭の花壇で育ててみたいと思うのですが、数日で花は枯れてしまうので球根の場所を特定できないまま年を越してしまいます。思えば10年くらいそんなことを繰り返しているように思います。

ところが2年前、何と念願だった「白い彼岸花」を思わぬ形でゲットできたのです。その白い彼岸花が咲いていた場所というのがビックリなのですが、9年前からほとんど毎日のように通っている散歩コースの土手に普通に咲いていたのです。7~8本の普通の赤い彼岸花に混じって2本咲いていたのですが、不思議なことに今までその場所で一度も彼岸花が咲いているのを見たことがないのです。

誰かが植えたのかとも思いましたが、花の配置や咲いている場所から考えるとそれはあり得ませんし、掘り起こした球根も何故か横向きに埋まっていて、人が植えたにしては少々乱暴過ぎます。何故そこに彼岸花が咲いたのかを真剣に考えたのですが納得のいく答えが出ました。



その年の7月頃に土手の一部を駐車場にするための工事をしているのです。そのときに土手にあった大きな穴を別の場所から持ってきた土で埋めているのです。その土の中に彼岸花の球根が紛れ込んでいたものと思われます。

 

たまたま表面近くにあった球根が開花したのでしょうが、それにしてもそれが白い彼岸花の球根であったというのは驚きです。

 

念願の白い彼岸花は今年も庭の片隅でその可憐な姿を見せてくれましたが、そろそろ黄色の彼岸花も気になっているんですよね…

コオロギのアトリエ