123 「リヤカー」
最近では『リヤカー』と言ってもピンと来ない人の方が多いと思いますが、私が子供の頃には普通にその辺で見かけていました。ふたつの大きなタイヤが荷台の両側に取り付けてある鉄のパイプで骨組みされた荷車のようなものです。
当時の農家には必ず一台はあったように思います。不思議なのは人生の中で可なりの数のリヤカーを見てきたにもかかわらず、いまだかつて『リヤカーの新車』を見たことがないということです。
見るのはいつも古びた外観のものばかりなので、ひょっとしたら何処かの時点で製造が中止され、現存するものだけがだいじに使われているのかとも思いましたが、つい最近たまたま見かけたリヤカーからそれほどの古さを感じなかった所を見ると、やはり今でもリヤカーは製造されているということです。
一度でいいですからピカピカのリヤカーを見てみたいものです。
コオロギのアトリエ