223 「チキン」

東京時代にケンタッキーフライドチキンを２週間毎日８ピース、夕食のおかずとし食べた経験があります。今はどうか知りませんが当時は高円寺にはケンタッキーは無く、わざわざお隣の中野駅まで買いに行っていました。

毎日ほぼ同じ時間にパーティーバーレルというバケツのような入れ物に８ピースのチキンが入ったものを頂くのですが、それを抱えたまま電車に乗るのはチョッと恥ずかしかったので帰りは高円寺まで歩いていました。途中のコンビニでパック入りのご飯を２パック買うのも忘れません。

なぜ２週間で終わったのかというと決してケンタッキーに飽きたわけではなく、買えなくなってしまったからなのです。私は一年中ケンタッキーでも構わないと思っていたのですが、毎日買いに行くことが恥ずかしくなってしまったのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

最初の数日は何の問題ありませんが、一週間を過ぎる頃には店員さんに顔を覚えられていますから買うときに言い訳をするようになります。「ええと、今日は３，４人だからパーティーバーレルでも頂こうかな」みたいな感じですがそれも何日も使えません。どうかすると店員さんの方から「今日もパーティーですか？」と声をかけてきます。

それが恥ずかしくてお店に通うのをあきらめるのです。未だにケンタッキーに限らず『チキン』は大好きなのですが、不思議なことに『かしわ肉』は大嫌いなのです。

コオロギのアトリエ