不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

318「水」

 

家では4匹のワンちゃんを庭で飼っているのですが、母親のムーンちゃんと娘のナナちゃんは同じスペースを共有していて、ハチ君とサンちゃんは喧嘩をするのでそれぞれ別の場所につながれています。ですから『水入れ』は全部で3個あるわけですが、その不思議な出来事は冬のある日、サンちゃんの『水入れ』で起こりました。

その日の夕方、サンちゃんの水が少なくなっていたのでほぼ満タンの状態に水を入れました。サンちゃんの水入れは台所で使うホーローのボールの大きめのやつなのですが、次の朝、餌の時間に水入れをチェックするとボールの中の水は半分以下になっています。

余程喉が渇いていたのだろうと思ったのですがついうっかりして水を補充するのを夕方まで忘れてしまったのです。慌ててサンちゃんの所へ行ってみると何故かサンちゃんのボールの中にはほぼ満タンの水が入っているではありませんか。

               水-s

私と妻以外の者が水を補充することは絶対にありませんから私は当然妻がそうしてくれたとばかり思っていたのですが妻は知らないと言うのです。水が勝手に増えるなど考えられませんから不思議でしょうがなかったのですが、次の朝その謎は解けました。

餌をあげようと庭に出ると何かを咥えたサンちゃんと目が合います。見るとそれは氷の塊でした。そうです、朝方ボールの中にできた氷を何処かに咥えて持って行った後、氷が解ける前に元のボールに戻したのです。しかし『元に戻す』と言うような高等な技がサンちゃんにできるとはビックリです。

コオロギのアトリエ