不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

087 「ホーミー」

15~6年前にホーミーに凝ったことがあります。ホーミーと言うのはモンゴルの民謡を歌うときに使う独特の発声法なのですが、同時に2音とか3音を出す発声法で素人にはかなり難しいものです。発声法には5種類あるらしいのですが私が知っているのは「口ホーミー」と「肺ホーミー」と「腹ホーミー」の3種類なのですがどれもまともには出来ません。

練習はもっぱら移動中の車の中に限られるのですが、どうかした拍子に偶然それらしい発声が出来ることがあります。あるとき偶然にほとんどモンゴルの人のホーミーのような発声が出来たことがあり、それが嬉しくて長時間声を出していたのですが、気がつくと車の窓ガラスが「カタカタカタカタ…」と共鳴しているのです。

更に続けると「ジィィィィィ…」という音に変化します。このまま続けると窓ガラスが割れてしまうような気がしましたので途中で中止したのですが、それ以来、どうも脊髄の調子が良くないのです。少し背骨がずれたのではないかと思われます。後になってわかったのですが適切な指導を受けずにホーミーの練習をすると身体に障害が出ることがあると聞きました。



今でも思い出したようにホーミーの発声をすることがあるのですが、もし私が車の中で絶命していたならそれは間違ったホーミーの練習が原因です。


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