不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

252 「床下」

これはたぶん夢だと思うのですが、いや、夢です。夢であって欲しいのです。それは小学5年生の時です。斜面に突き出すように建てられた子供部屋の床下には広い空間があり、先端の床下は大人でも直立出来るくらいの高さがありました。 奥に行くにしたがって段…

251 「ブーメラン」

小学校の6年生の頃にテレビマンガの影響だと思うのですが『ブーメラン』が欲しくてたまらなくなったことがあります。自分で木を削って作れるほどの技術はありませんし、そもそも投げたものが戻ってくるという仕組み自体が良くわかっていないのですからお話…

250 「カガミ」

造形の仕事をしていた頃に、ある新装のパチンコ店の正面玄関にオブジェを設置していたときの話です。2~3日後にはオープンするというその現場はいろんな業者が入り乱れてのテンヤワンヤの状態でした。私はガラス張りの玄関の外側に足場を組んで作業をして…

249 「未確認」

家には4匹のワンがいるのですが、母親のワンを除いて残りの3匹の子供たちは皆ジャンプを得意としています。中でもナナちゃんのジャンプ力は群を抜いており、助走ナシで1メートル以上のジャンプができます。更には散歩の途中にブロック塀を見かけるとすか…

248 「相乗効果」

不思議な出来事に遭遇する時というのは自分ひとりの時よりも誰かと一緒のときの方がよりリアルな感じを受けるものなのですが、その相手がそっち寄りの人の場合はその不思議さも更にパワーアップするようです。数年前に知り合いのKさんが経営する美容室で髪…

247 「共通点ー3」

数年前の春先のことです。農業をしている義理の兄に頼まれて収穫した野菜を夜中のうちに市場まで運ぶのを手伝うのですが、トラックに大量の野菜を積み込んで一息ついて少しアルコールの入った兄に代わってトラックを運転するのが私の役目でした。 市場までの…

246 「共通点ー2」

10年ほど前の暑い夏の夜のことです。仲間と散策中に偶然見つけたその居酒屋はポップな感じがとてもオシャレな居酒屋で、別府の繁華街から少し外れた所にありした。喉が渇いたという2人の連れは居酒屋に入って適当な飲み物を注文し、お酒の飲めない私の為…

245 「共通点-1」

これから3つの話を書かせていただくのですが、この3つの話にはある共通点があります。それは最近まで私も気がつかなかったことなのですが、そう言えば確かにそうなのです。最初の話は10数年前に四国で体験したこんな話です。仕事の関係で四国の愛媛県の…

244 「サンタナ」

中学時代に掃除の時間というのがあり、いつもふざけてばかりでまともに掃除をしたことがなかったのですが、掃除が始まってすぐにある掃除担当の先生による校内放送だけは待ちどうしくてたまりませんでした。放送の中に『…桟(さん)や棚(たな)も忘れずに掃…

243 「確認不可能」

ワン達の散歩コースの途中にある小さな公園には道路と公園を仕切る柵の内側に種類の違う数十本の木が植えられています。それらの木々は定期的に手入れされていて、中でもキレイな球形に刈り込まれた高さ4メートルほどの糸杉などは、現代アートのオブジェの…

242 「空」

先日グラフィックデザイナーのSさんの事務所にお邪魔し、彼女が仕事用にストックしてある大量の写真を見せてもらっていた時のことです。私はSさんの写真のセンスの良さは昔から認めていて、その中でも空を写した写真に心を惹かれついつい見入ってしまった…

241 「バナナ」

実は未だにそうなのですが、小さい頃から何故かバナナの皮の剥き方に異常なこだわりを持っているのです。それは自分でもオカシイと感じてはいるのですが、いざとなるとどうしても意識してしまいます。一度その辺の所を自分なりに分析してみたことがあるので…

240 「トマト」

育った環境の中で経験してきた事というのは別の環境で育った人と比較することがなければそれがどんなに異常なことでもそれはその人にとってはあたり前なことなので、それがあたり前ではないことに気づいたときには結構戸惑うものです。早い時期に気がつけば…

239 「幻覚」

数年前のお話です。天気も良いし潮の感じも良かったので例の従弟のS君を無理やり釣りに誘いました。平日にかかわらず、やさしいS君は仕事を早めに切り上げてまで私のわがままに付き合ってくれるのですが、会社から自宅に戻るのに15分かかると言うので私…

238 「ゴロ―」

その動物園にはゴローという子供のチンパンジーがいて、ゴローはいつも調教師のTさんと一緒でした。しかし寝るときだけは別々で、Tさんは園内のキャンピングトレーラーで、ゴローは数十メートル離れた巨大テントの中の鍵のかかった檻の中で寝ていました。 …

237 「サイチョウ」

動物園でお世話になっていた時の…いやいや動物としてではなく、住み込みで画を描かせていただいているばかりなのも気が引けたので飼育の手伝いをしていた時の話です。動物達の食事は朝早くと閉園後の2回ですからその間は比較的自由なのでその日も園内の見回…

236 「キン」

随分前の話ですが、ある日突然ワンちゃんが迷い込んできたことがあります。その毛足の長い中型犬は既に成犬でしたがとても人懐っこく、その毛の色から『キン』と名付けられたそのワンちゃんは気がついたら家族の一員になっていました。キンはとても賢いワン…

235 「怪談(後)」

正確には白いワイシャツ姿の男性が首にロープを巻いたままぶら下がっていたのですが、気がついた時には私は彼女の手をとって工場の外に出ていました。ショックで言葉も出ない私に『あれは霊的な現象で、見えているのは一部の人だけだ』と彼女は言うのですが…

234 「怪談」

たまには身の毛もよだつような怖い話のひとつもあったほうが良いのでしょうが、不思議な体験に比べると恐怖体験は意外と少ないのです。ましてや霊体験となると数えるほどしか経験がなく、その内のいくつかはすでにアップしていますので残っているのはこんな…

233 「コンビニ」

新婚当時の話です。休日に2人で外食した帰りに妻がコンビニに寄りたいと言うので適当なコンビニを見つけて妻だけがコンビニに入ります。しばらくして戻ってきた妻は車が走り出すのを待ってこんなことを言うのです。「今のコンビニ…強盗が入っていた」妻の言…

232 「モンスター(後)」

素手で捕まえることなどは最初から考えてはいませんからとりあえずバケツを被せて様子を見るのですがその大きさから手足がバケツからはみ出してしまいます。更にはバケツごと移動し始めるものですからバケツを押さえつけ、嫁に下敷きの代わりになる物を持っ…

231 「モンスター」

そのアパートのベランダにモンスターが現れたのはある熱い夏の夜のことでした。3階と言うこともあり夏はベランダのサッシは開けっ放しにして網戸の状態のまま寝ていたのですが、ある晩ベランダの方からゴソゴソと言う音が聞こえてきます。その音の感じから…

230 「ドラム」

新婚当時はマンションとまでは行かないまでも高級なアパートみたいな所に住んでいたのですが、いつの頃からか夜中になると近所からドラムの音が聞こえてくるようになりました。最初のうちは耳を澄まさなければ聞き取れないくらいの音だったのですが日をおう…

229 「サイコロ」

人が何かを考えるときの思考の方法が気になって仕方ない時期がありました。たとえば『簡単な暗算をする時、頭の中はどうなっているのか』と言うことが気になって仕方ないのです。手当たり次第にいろんな人に聞いてみたことがあるのですが意外といろんなバー…

228 「夜釣り」

かれこれ15年前の話です。当時の釣り仲間のEさんに誘われて夕方から夜釣りに出かけるのですが、小さな漁村の港から石ころだらけの海岸を崖に沿って15分ほど歩いた足場の悪い岩場がその日の釣り場でした。 Eさんの情報によると1メートル級の巨大スズキ…

227 「クマゼミ」

予期せぬ出来事というのはこちらが前もって予測出来ていなかったという落ち度がありますからそこ々のダメージを受けてもある程度はあきらめもつきますが、予測が不可能な事の場合は『あきらめがつかない』とか『納得がいかない』とかいう次元ではなく何だか…

226 「虹色の魚」

熱帯魚で思い出しましたが妹が小学3年生の頃の話です。当時、家のすぐ裏には小川が流れており流れの緩やかな場所は子供達の格好の遊び場になっていました。それは夏休みの真っ只中の暑い午後の出来事でした。「サカナがいる、きれいなサカナがいる」という…

225 「ベタ」

妹から「ベタが卵を産んだので見に来てほしい」と連絡をもらったのは1週間前のことです。『ベタ』とはタイに生息する熱帯魚で空気呼吸が出来る為小さな水槽や場合によってはグラスの中でも飼育可能な魚です。その逞しさゆえに最近では『UFOキャッチャー…

224 「札束」

いつも不思議に思うのですが人の価値観というものはそれぞれに異なるのに『お金』に関してはほとんど全員がほぼ同じような価値観を持っているということです。インクで印刷された小さな四角い紙に誰もが夢や希望を抱けるのです。私がキャンバスにどんなに精…