不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

375 「ブランコ」

絵に描いたような出来過ぎたシチュエーションというのがあります。夜のワンの散歩の途中にある小さな公園の2つ並んだ赤と青のブランコを見る度に『誰も乗っていないのに揺れていたら怖いだろうな』と毎回思っていたのですが、ついに先日、青い方のブランコだけが揺れていました。

実際に体験してみると意外と恐怖心は湧いてこないもので、その辺に今までブランコを漕いでいたであろう人影を探す余裕もありました。

                 ブランコ-s

不思議だったのはそのブランコの揺れ方で、今まで人が乗っていたにしては揺れ方が激し過ぎるのです。まるで私が公園に入って来るのを見計らって思い切り手で持って揺らした感じなのです。

それを見た私が驚くのを物陰から見て喜んでいるような気がしたので、全く関心がない素振りで公園を後にしましたが、15分程して公園に戻って来た時にも同じような揺れ方をしていたものですからその日は公園を横切らずに遠回りして帰ることにしました。

コオロギのアトリエ