不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

151 「神社のUFO」

その神社は小高い山の頂上にある結構立派な神社です。中学1年生の頃、地元の新聞の片隅にその神社の境内でUFOを見たという小さな記事を見つけるのですが、そのときに撮影したという写真まで載っていて、純朴な中学生を興奮させるには十分過ぎるものでした。

見出しのタイトルは確か「神社に空飛ぶ円盤現る」か「神社の境内に空飛ぶ円盤」だったと思います。当時はまだ「UFO」という呼び方はしていなかったように思いますが、もしかしたら「神社にUFO出現」だったのかも知れません。

その時の写真というのが衝撃的で、UFOを見上げるアングルでかなり至近距離から撮影されたと思われるその形体は円錐台を上下に2つ重ね合わせた形で、その合わさった部分に土星の輪のような縁が周囲をグルリと取り巻いている、一見、昭和初期に使われていたお釜を連想させるような形でした。

            神社-s

当時のUFOのイメージとしたらドーム型が一般でしたから、何処となく親近感のある形に逆にリアリティーを感じました。写真は白黒でしたがそのトーンからするとUFOの色は黒色で、目撃談にも『大きさは5メートル位で色は黒色』と書いてあったと思います。

撮影者との距離も10メートルも離れていなかったように記憶しているのですが、その写真があまりにもリアルすぎて逆に嘘っぽく感じたのを覚えています。ラッキーなことにその神社と中学校は目と鼻の先でしたから放課後、UFOが撮影されたであろう現場に調査に行くのですが、新聞記事の写真には空とUFOしか写っていないので場所を特定することは出来ませんでした。

しかし不思議なことに神社の境内で紺色に近い青空を見上げながらそのUFOとの遭遇が事実であることを確信しているのです。そこに何の根拠もありませんでしたが何故か「神社」と「UFO」の関係性に納得しているのです。目撃されたのが神社以外だったらおそらく信じてはいなかったと思います。

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