365 「タンチョウヅル」
それが思い込みだったとわかった瞬間にそれまで思い描いていた印象が一変してしまう事があります。私は今まで丹頂鶴の額の赤い色は羽の色だとばかり思っていたのですがそれがむき出しになった皮膚の色だと知ってショックを受けます。
それまでの丹頂鶴のイメージは私の中では『優雅で幻想的で日本的な美を象徴する綺麗な鳥』だったのですが実は額の部分には羽が無くて赤いブツブツの皮膚がむき出しになっていて、興奮するとその面積は拡大すると知った途端に鶴の生き物としての生々しいリアルな感じが見えてきます。
ところがその丹頂鶴の生き物としての逞しさや強かさを感じることでそれまでただ単に綺麗な鳥としか見ていなかった丹頂鶴を『美しい』と感じられるようになるのです。
コオロギのアトリエ