不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

028 「ナメクジ」

山の中の民家をアトリエとして借りていた頃の話です。梅雨の時期になるとナメクジが出没するのですが、その出現の仕方に納得がいかない時があります。

100号(162cm×162cm)のキャンパスに向かっている時にはいなかったはずのナメクジが、後ろに下がって画面全体を眺めていると突然画面の中央にいたりします。そこにナメクジがいれば描いている時に絶対に気が付かないはずがないのです。まるで突然出現したかのようです。

いえ、突然出現するのです。そのことに関して最近おもしろい記事を見つけました。どうも彼らはテレポートするらしいのです。それはこんな話です。

おばあさんが子供の頃の話といいますからかなり昔の話です。家は果樹園農家で近くには人がまたいで渡れるくらいの小川があったそうです。その小川の淵に生えた雑草の葉っぱの上に一匹のナメクジを発見します。普段は気にもとめないのですがどうも様子がおかしいので観察を始めます。するとそのうちにナメクジの体がだんだん小さくなってきます。ナメクジは半透明になった体から糸のようなものを出して十五分程かけて向こう岸の雑草の葉っぱの上に出現、つまり移動したらしいのです。



そのことを学校の先生に話すと「ナメクジとはそういうものだ」と教えられたそうです。(不思議なものを見つけた俺は、俺自身を一番知らない より抜粋)本当ですかね?


コオロギのアトリエ