不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

034 「訪問者2、3」

11月のとても寒い日でした。朝アトリエのドアを開けると何故か『キジ』がいました。きれいな80センチほどのオスのキジで、私に驚いてアトリエの中を飛び回るものですから筆立てやら絵の具やらが大変なことになってしまいました。シャッターを開け、外に逃がしてあげましたが、どこから入ったのかは未だに謎です。



ある日アトリエの入り口に蟻の行列ができていたのでどこまで続いているのか確認してみたくなりました。蟻の行列は建物に沿って規則正しくどこまでも続いていました。結局アトリエを一周していたのですが不思議なことにどこにも切れ目がないのです。つまりアトリエの周りをグルグル廻っているだけなのです。それはまるで四国八十八ヶ所を廻るお遍路さんのようでした。


コオロギのアトリエ