不思議な話(二ーマンのピク詰め)復刻版H

      ー実際に体験した不思議な出来事の記録ですー

106 「ブタオザル」

ブタオザルと言ってもピンと来ないと思います。東南アジアに生息するオナガザル科のサルなのですが、体調は50センチほどで頭頂部の黒色以外は全体が明るい茶色の短い毛に覆われていて、シッポがブタのシッポのように短いのがその名前の由来です。


普通に生活している人は、まず人生の中でブタオザルと係わることはないと思うのですが、私はそのブタオザルに噛まれたことがあります。おそらく日本でブタオザルに噛まれた人間はいたとしても数人だと思うので、そう考えると人が経験出来ない貴重な経験をしたことになります。

 

ぶたお-s



「それがどうした」と言われればそれまでなのですが、どうも自分は人が経験できないことを経験できたという事をどこかでラッキーだと思ってしまうタイプのようです。人が人生で経験できる事柄の量はどんなにガンバッテも限りがあるわけで、自分はイッタイ一生の内にこの世に存在する事柄の何パーセントを経験することが出来るのだろうかと考えると、どんなに無意味と思える体験でもとても貴重な経験に感じてしまうのです。

今この文章を読んでいるあなたも「ブタオザルに噛まれた奴がいる」という、どうでも良い情報を新たに追加したわけですが、もし読まなければ一生「ブタオザル」には係わらずにすんだのです。そう考えると何だか不思議な感じがしませんか。

 


…そういえば「カバ」にも噛まれたこともあったなぁ…

コオロギのアトリエ